エネルギー供給のリーディングカンパニーへ。
2050年に向けて、空港の脱炭素化を実現する。

株式会社Green Energy Frontier
代表取締役社長 西本 忠義

成田国際空港へのエネルギーの安定供給、そして2050年に向けて空港の脱炭素化を実現することが当社の使命です。成田国際空港株式会社(NAA)は、1978年の開港当初からエネルギー供給施設を設置し、空港へエネルギーを供給してきました。2023年で開港から45年が経ち、設備の老朽化対応や今後の需要増に向けた空港の機能強化、更には脱炭素化への取り組みが求められるようになりました。
NAAが推進する「更なる機能強化」では、滑走路の新設や既存滑走路の延伸、現在の約1,200ヘクタールの空港用地を更に1,000ヘクタール拡張することとしており、また、「新しい成田空港構想」において、新しいターミナルビルや新貨物地区の整備、地域との連携等について検討が進められています。
脱炭素化については、「成田国際空港脱炭素化推進計画」が2023年12月1日に国土交通大臣の認定を受け、2030年度にはCO2排出量を2015年度比で50%、2050年度にはカーボンニュートラルを目指すこととなっております。

これからの時代に対応した成田国際空港の機能強化を推進するとともに、航空業界の課題であるCO2削減において、成田国際空港における脱炭素化を強力に推進することが求められており、空港へのエネルギー供給もこれらへの対応を確実に行っていくことが必要です。
そのためにはエネルギー供給に関する高度な技術や様々なノウハウの活用が必要であることから、NAAだけで取り組んでいくのは難しいと判断し、東京ガスをパートナーとして、Green Energy Frontier(GEF)が設立されることとなりました。


まずは、既存プラントを最新鋭のエネルギープラントに更新するため、2027年度の完成を目指して新中央受配電所(グリーンエナジーセンター パワープラント)の建設を進めて参ります。
その先には、2034年度を目途に新中央冷暖房所(グリーンエナジーセンター DHCプラント)を建設、2045年度末までに180MWの太陽光発電設備の導入を見据えています。太陽光パネルの設置に関しては、空港を利用する航空会社等関係者の方々のご理解がなくては進めることはできません。NAAと協力しステークホルダーの皆様と連携を深めながら、いずれは脱炭素の技術を都市開発や工業団地などに応用展開するなど、空港に限らず地域の発展にもつなげられるような取り組みも進めていきたいと思っております。

当社だからこそ推進できる成田国際空港における取り組みの中で、サステナブルな新時代のエネルギー供給のノウハウを蓄積し、日本の他空港や海外の空港にも当社の「脱炭素空港モデル」を選んでいただけるようになるのが理想だと考えています。

社名に「成田」を含めず英語表記にしているのは、そのような狙いもあるからです。当社が世界からも注目されるように、空港におけるエネルギー供給のリーディングカンパニーへと成長できるよう努力して参ります。私たちの挑戦に、どうぞご期待ください。